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インタビュー

村田毅選手のカンタベリー州代表チーム(NZ)留学レポート 最終章

皆さんこんにちは!!

ニュージーランド国内選手権・Mitre10cup所属チームのカンタベリー州代表チームに合流している村田選手より最後の留学レポートが届きましたので、是非、ご覧ください。

◆村田毅選手からのレポート

ホームページをご覧の皆さん、こんにちは。

カンタベリーのシーズンは、残念ながらプレーオフトーナメント準決勝で破れ、ここで敗退となりました。充実した毎日に、急に終止符が打たれると、いきなり寂しさがこみ上げてきます。夜空は星でいっぱいでした。

留学日記・最終章となります。

飛行機の中で、この期間こちらのラジオでずっと流れていた曲たちを聴きながら振り返っていきたいと思います。

思えば約11週間前の8月4日。日本からニュージーランド・オークランド行きの飛行機で、今や国民的なスターにもなったラグビー日本代表の選手たちと同じ便だったことがこの旅のスタートでした。
彼らはこれから始まるW杯に向けて最終段階へ突入するところ。かたや僕は一人で武者修行に行くところ。10時間を超える飛行機の中、前後左右の席が日本代表のスタッフの方々、紫色に光るビジネスクラスのカーテンが開けられ時々見える代表選手たち。こんなにリラックスできないフライトは初めてでした(笑) これまでに一緒にプレーした選手やスタッフの方もたくさんおり、その悔しさからくる反骨心を胸にニュージーランドへ飛び立ったことを昨日のように思い出します。

行きの飛行機の中で、今ではすっかり使い潰したラグビーノートの、1ページ目の1行目に書いたことがあります。

「なぜニュージーランド留学をするのか?
・ラグビーを追求するため。成長するため。
・自分の全力がどこまで通用するのか、チャレンジするため。」
そしてその下に詳細を。

毎日どこ行くのにも手離さないこのノートに書いた、「ここに来た目的」をいつも見て生活していました。
今日も成長できたか。毎日チャレンジしたか。
これこそが僕がこの11週間、上を向き続けてやってこれた要因の1つです。
常に持ち運んでいたラグビーノート
そして、15年間やってきたラグビーは、このタイミングでより一層に深みを増し、自分の中でのラグビーというスポーツに対する考え方に大きな変化を与えてくれました。

「この11週間で経験したことを日野に持ち帰って、チームの勝利に貢献したいと思います」

なんて安っぽい言葉では割に合わない。練習メニューやチーム作りなど、ただやってきたことだけを持ち帰るだけではもったいない。情報化が進んでいる今の時代に、そんな技術の力でできない体験をするべきだと思い、僕自身、この期間の中で、どれだけ彼らの本質を読み解くことができるか、ということを意識していました。
ただやってきたことを抽象化しないことには、自分自身に転用することができないからです。

「それはなぜ?どんな人間がやっているのか?」

その言動や行動のウラに見えてくるものに気付くためには時間が必要でしたし、
そう言った意味で、11週間という長い時間、彼らの中に入って生活する機会を与えてもらった自分の責任は大きいとも感じております。最後の2週間くらいでようやく「そういうことか!」と気付いたことも多くあります。
(とはいえ、本当に理解するのに11週間でもまだまだ足りないと思ったのが正直なところなんですけどね。)

そして、トレーニングスコッドとして1つのシーズンが終わったばかりではありますが、これからキャプテンとして日野レッドドルフィンズ のシーズンが始まります。今はそれが楽しみでなりません。まさに鳥の目、虫の目。2つの視点で物事を考えることができたということも今の自分には最高の経験になっています。

最後になりますが、この留学をするにあたって尽力してくださった会社関係者の方々、日野のチーム関係者の方々、カンタベリーのチーム関係者の方々、お世話になりまくった通訳のカッシーさん、ホームステイ先の愛すべき夫婦ダイアナとブルース、遠いところまで会いに来てくれた家族、関わってくださった全ての方に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。本当に、みなさん無くしてこの貴重な経験はできませんでした。

自分なりのやり方で恩返しをしていきたいと思います。
ありがとうございました。

これにて僕のニュージーランド留学日記は終了となります。

これからも前に進んでいきます。

最後まで拙い文章を読んでいただいてありがとうございました。

これからも日野レッドドルフィンズの応援をよろしくお願いいたします!

それでは!

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