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【ジャパンラグビートップリーグ】第5節試合コラム『忍耐の男、堀江恭佑の新天地での挑戦』
日野レッドドルフィンズには“いい男”が集まってくる。佐々木隆道から久富雄一、村田毅、木津武士、中園真司、北川俊澄、浅原拓真、そして堀江恭佑等…。昨年、ヤマハ発動機から移籍してきた堀江は「やっていて、すごく楽しい」と言うのだった。
「選手たちはほんと、みんなどん欲に一生懸命にやっています。戦術とか、戦い方とか、細かいところはつかみきれてないのかもしれないけれど、自分たちでよくしたい、勝ちたい、そんな思いでいっぱいなんです」
トップリーグ2年目の日野にとっては、たしかに苦戦がつづいている。16日は勢いに乗るクボタに完敗し、4敗目(1勝)を喫した。彼我の戦力をみれば、順当な結果だったかもしれない。
だって、相手には豪州代表のSOバーナード・フォーリーやニュージーランド代表のCTBライアン・クロッティ、日本代表のFLピーター・ラブスカフニ、はたまた元日本代表のいぶし銀、CTB立川理道までいるのだ。
だが、日野は真っ向勝負をいどんだ。スクラムは意地で押した。フランカー堀江は攻守に活躍した。80分間、からだを張った。ボールを持って何度も突進し、ラックの軸となった。猛タックルを浴びせ、倒れてもすぐに立ち上がって、次のポイントに走った。
後半、スクラムの押しが鈍った。フォワード戦で優位に立てなければ、相手の強力バックスが威力を発揮する。堀江は「悔しい」と顔をゆがめた。
「後半、やってきたことが出せない。ぜんぶ、自分たちのミス、自分たちで苦しくしていると思う。時々、フワーとした時間があると思うんです、やっぱり」
ミスを起こしたにしても、集中力が持続されていれば、カバーできるはずだ。イーブンボールにしても、相手に後れを取る。言葉に後悔の念がにじむ。
「ミスは起きる。ミスが起きた時、次は何をするのか。すぐにアクション、全員がからだを動かさないといけないでしょ」
後半。相手のキックで陣地を奪われ、ゴール前に釘付けにされた。いいテンポでボールを出されていると、いつかはゴールラインを割られてしまう。結局、我慢を続けることはできなかった。前半40分はできたのだが。
日野はまだ、成長途上なのだろう。そこが魅力といえば魅力なのだが。細谷直監督をはじめ、日野には母校明大関係者が多かったことも無縁ではなかろう。なぜ、日野に?
「(自分を)求めてくれるチームだったこともありますが、違うチームのラグビーに触れて、自分のプレーの幅をもっと広げたいというのがありました」
堀江は闘志の男、「ミスタータフネス」である。日本代表のキャップも持ち、ヤマハ発動機では主将として日本一にもなった。プレーの激しさは、つぶれた耳をみればわかる。いわゆる「ぎょうざ耳」。顔つきもいい。
日野はヤマハの成長過程と似ている、と堀江は言う。ヤマハは堀江が入る前は入れ替え戦に回り、九州電力にぎりぎりで勝って残留を決めたチームだった。それが清宮克幸監督のもと、徐々に強化されて階段を駆け上がっていった。堀江は言葉に実感を込めた。
「同じ絵というか、チームが同じ方向を向いていくのはすごく大事なんです。やるべきことをやる。日野でもできると思うんです」
ひと呼吸おき、少し笑った。
「ちょっとずつですけども」
また日野も、磐田(ヤマハの本拠地)同様、まちの人たちの支援、応援を受けている。「日野のほうがむしろ、地域の人にすごく応援してもらっている」。そう、地元に愛されるチームはつよいのだ。
我慢、我慢、我慢…。堀江の座右の銘は『忍耐』。エッと笑えば、「ほら、ラグビーって我慢しなければいけないことがいっぱいあるじゃないですか」と説明してくれた。
「まずは自分たちを信じることです。ひとりでも信じられない人がいると結果は出ないんですよ」
クボタ戦、日野は40分間、我慢できた。次は50分、60分、そしていつかは80分間だ。一歩一歩、29歳の忍耐の男がチームをリードする。
(BY 松瀬学)
「選手たちはほんと、みんなどん欲に一生懸命にやっています。戦術とか、戦い方とか、細かいところはつかみきれてないのかもしれないけれど、自分たちでよくしたい、勝ちたい、そんな思いでいっぱいなんです」
トップリーグ2年目の日野にとっては、たしかに苦戦がつづいている。16日は勢いに乗るクボタに完敗し、4敗目(1勝)を喫した。彼我の戦力をみれば、順当な結果だったかもしれない。
だって、相手には豪州代表のSOバーナード・フォーリーやニュージーランド代表のCTBライアン・クロッティ、日本代表のFLピーター・ラブスカフニ、はたまた元日本代表のいぶし銀、CTB立川理道までいるのだ。
だが、日野は真っ向勝負をいどんだ。スクラムは意地で押した。フランカー堀江は攻守に活躍した。80分間、からだを張った。ボールを持って何度も突進し、ラックの軸となった。猛タックルを浴びせ、倒れてもすぐに立ち上がって、次のポイントに走った。
後半、スクラムの押しが鈍った。フォワード戦で優位に立てなければ、相手の強力バックスが威力を発揮する。堀江は「悔しい」と顔をゆがめた。
「後半、やってきたことが出せない。ぜんぶ、自分たちのミス、自分たちで苦しくしていると思う。時々、フワーとした時間があると思うんです、やっぱり」
ミスを起こしたにしても、集中力が持続されていれば、カバーできるはずだ。イーブンボールにしても、相手に後れを取る。言葉に後悔の念がにじむ。
「ミスは起きる。ミスが起きた時、次は何をするのか。すぐにアクション、全員がからだを動かさないといけないでしょ」
後半。相手のキックで陣地を奪われ、ゴール前に釘付けにされた。いいテンポでボールを出されていると、いつかはゴールラインを割られてしまう。結局、我慢を続けることはできなかった。前半40分はできたのだが。
日野はまだ、成長途上なのだろう。そこが魅力といえば魅力なのだが。細谷直監督をはじめ、日野には母校明大関係者が多かったことも無縁ではなかろう。なぜ、日野に?
「(自分を)求めてくれるチームだったこともありますが、違うチームのラグビーに触れて、自分のプレーの幅をもっと広げたいというのがありました」
堀江は闘志の男、「ミスタータフネス」である。日本代表のキャップも持ち、ヤマハ発動機では主将として日本一にもなった。プレーの激しさは、つぶれた耳をみればわかる。いわゆる「ぎょうざ耳」。顔つきもいい。
日野はヤマハの成長過程と似ている、と堀江は言う。ヤマハは堀江が入る前は入れ替え戦に回り、九州電力にぎりぎりで勝って残留を決めたチームだった。それが清宮克幸監督のもと、徐々に強化されて階段を駆け上がっていった。堀江は言葉に実感を込めた。
「同じ絵というか、チームが同じ方向を向いていくのはすごく大事なんです。やるべきことをやる。日野でもできると思うんです」
ひと呼吸おき、少し笑った。
「ちょっとずつですけども」
また日野も、磐田(ヤマハの本拠地)同様、まちの人たちの支援、応援を受けている。「日野のほうがむしろ、地域の人にすごく応援してもらっている」。そう、地元に愛されるチームはつよいのだ。
我慢、我慢、我慢…。堀江の座右の銘は『忍耐』。エッと笑えば、「ほら、ラグビーって我慢しなければいけないことがいっぱいあるじゃないですか」と説明してくれた。
「まずは自分たちを信じることです。ひとりでも信じられない人がいると結果は出ないんですよ」
クボタ戦、日野は40分間、我慢できた。次は50分、60分、そしていつかは80分間だ。一歩一歩、29歳の忍耐の男がチームをリードする。
(BY 松瀬学)